こんにちは、横山浩代です。
ニットサロン『Knit Grace』を主宰し、かつ『ギフト教育』の認定校講師を務めるギフト式乳幼児教育アドバイザーをしています。

前回は「子どもの脳と幼児教育の大切さ | ギフト教育の視点」で書かせていただきました。第3回のコラムでは、お子さまの脳の仕組みを詳しくお話し、バランスよく育てるコツや遊び方をご紹介したいと思います!

4つの部位からなる脳をバランスよく育てよう!

私達誰もが持っている脳。皆様に少しでも親しみを持ってほしく、スーパーのパックに入っているお豆腐をイメージしてみて下さい。色は白で、広げると新聞紙1枚分くらいの大きさです。脳の中心には、大脳辺縁系という本能的な動物脳があり、子ども達は生まれてからこの動物脳で生きています。成長するにつれて理性を司る人間脳である大脳皮質を育てていきます。だから、生まれたての赤ちゃんほど本能が強いのです。

そして、脳は、主に4つの部位からできています。前頭葉、頭頂葉、側頭葉、後頭葉です。前回2回目のコラムの最後に前頭葉の働きを簡単にご紹介しましたが、この4つの部位はそれぞれ担う役割が異なっています。そのため、この4つの部位をバランスよく育ててあげることがとても大切になってきます。

今回は脳の部位別に働きを説明しながら、どういった遊びをしてあげると、伸ばすことができるのか、またどんな子に育つのか、1つ1つご紹介していきたいと思います。

前頭葉を育てる〜感情コントロールの上手な器用で思いやりの深い子になる!

前頭葉は、頭の前方にある部分で、感情のコントロール、人格形成を担っています。4つの部位の中でも一番大切で小さい頃に育ててあげたい部位です。よく「優しい子」や「穏やかな性格の子」に育って欲しいと願う親御さまが多いですが、この『心』や『人格形成』は、前頭葉を育てることで築きあげることができます。

この前頭葉は手先の運動と目の運動を行うと刺激がいくため、日常生活の中でたくさん指先を使って遊ぶことや、目をたくさん動かす遊びを取り入れてあげましょう。0歳児の赤ちゃんは、まだ指先を使うことが難しいので、手のひら全体でものをつかんだり、つまんだりする遊びから進めていってあげましょう。細かいものをつまむことができるようになってからは、ビーズをつまんだり、シール遊び等をすることで、指先を動かすことができます。

目をたくさん動かす遊びは、ボールを転がしながらボールを目で追ったり、ぬいぐるみを左右に動かしたり、近づけたり、遠ざけたりしながら目が寄り目になったりする遊びをすることで鍛えることができます。

頭頂葉を育てる〜感性の豊かな、運動機能の高いお子さまになる!

頭頂葉は、頭の頭頂部の部分で、五感、方向や形の理解(視空間の認知力)、ボディイメージ、芸術鑑賞を司っています。五感とは、視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚で、様々な素材を触らせたり、味わうことによって感覚を育てることができます。また、形遊びや積み木遊びをすることで、形や方向を理解する感覚を磨くことができます。小さいうちから様々な形に楽しく触れていると、将来図形の得意なお子さまになります。

さらに、頭頂葉は視空間の認知力とボディイメージを担っていて、これは縄跳びやボウリング等、空間に対して身体や手をどう動かせば良いのかということを指しています。例えば、0歳児の赤ちゃんは、ペットボトルの中にストローを入れたりしながら、空間の中に自分が手をどう動かすと入るのかということを学んでいきます。またブロック遊びもこの視空間の認知力とボディイメージを育てる遊びに繋がっています。この力が優れていると、球技が得意になり、字をバランスよく書くことができるようになります。

また、本物の名画に触れたり、生演奏を聴きにいったりする等の芸術鑑賞の経験をさせてあげることで感性が豊かなお子さまに育ちます。

側頭葉の育て方〜記憶力がよく、言語力があり、社会性のあるお子さまになる!

側頭葉は、両耳の近くの部分で、読み書きや記憶、聴覚野を司っています。お母さまからの語りかけや絵本の読み聞かせは側頭葉を刺激し、語彙力を伸ばし、コミュニケーション力を育て、自己肯定感を高める土台となります。お子さまが手に取ったものや興味の示したものの名前やその特徴をたくさん語りかけてあげましょう。また、お子さまの自身の存在に対するポジティブな言葉をたくさんかけてあげると、自分に自信を持って生きていくことのできる自己肯定感の高いお子さまに育ちます。この語りかけはお子さまの発語にも大きく影響してきます。

また、小さい頃からかずやひらがな、アルファベット等の文字に楽しく触れる遊びを通じて、お子さまの記憶力を高めることもできます。漢字も早いうちから積極的に見せていくと自然と楽しく覚えることができます。

さらに、側頭葉は聴覚野の働きもあり、様々な音を聞かせてあげることで聴覚をトレーニングすることもできます。乗り物の音や虫や鳥のなき声など、日常生活の中でお母さまが声かけをしてお子さまの意識を向け、好奇心や探究心も育てていってあげましょう。

後頭葉の育て方〜情報を選別する力がつき、理解力が高まります

後頭葉は、頭の後方の部分で、色彩を認知する、視覚野という機能を司っています。色に関しては、最初は赤・青・黄・緑の原色から語りかけてあげ、分かってきたら紫や茶色等の色をインプットしていってあげましょう。お子さまが手に持ったものの色を語りかける中で、色の名前をインプットしていってあげると、日常生活の中でたくさん色を伝える機会を作ることができると思います。色のアウトプットに関してはなかなか出てこないので、早くに求めず、気長に見守ってあげましょう。色彩感覚が身に付いてきたら、折り紙を並べて色当てクイズをしたり、絵の具で色を混ぜ合わせることによって色が変わる不思議さ等も体験を通じて教えてあげ、より微妙な色の違いが分かる色彩感覚を身につけてあげましょう。

また、後頭葉は視覚機能も司っています。視覚機能とは、自分に必要なものだけを抽出し、捉える力です。例えば、◯のものがたくさんある中で△のものを見つけ出すことや、板書で書いてある内容の中から先生が指示した文字を見つけ出す力もこの視覚機能が担っています。この力がないと余計な情報が入り込みますので、落ち着きのない行動になります。ものを捉える力を十分につけてあげると、より早く必要なものを見つける能力が優れてきます。将来板書の上手なお子さまになります。ビーズ遊びをしながら決めた色だけを探す遊びをしたり、外を歩きながら様々な落ち葉の中から決めた葉っぱだけを探し出す遊び等、日常生活でたくさんこの視覚機能を育てる遊びを組み立てることができます。

小脳を育てる〜バランス感覚の良い運動が得意なお子さまになる!

これまでお伝えした4つの部位に加え、運動機能を担う小脳も育ててあげることが大切です。小脳は、頭の後方下部にあり、運動機能の記憶と調整を司っています。人間のバランス感覚を司る部分で、身体が傾いていることを三半規管で察知し、バランスを整えるのが小脳の働きです。また、身体が覚えると言われている能力は、小脳の働きによるもので、スキーや自転車等何年も乗っていないのに、何年後かに乗っても乗る事ができるのは、小脳の運動機能の記憶という働きがあるからです。歩けるようになる前は、アンバランスな環境を作りながらお子さまのバランス感覚を鍛え、歩けるようになってからは、平均台や飛び石遊び等でバランス感覚を磨いていってあげましょう。どんなスポーツでもバランス感覚は必要です。バランス感覚の優れたお子さまは、スポーツの得意なお子さまになります。

このように、脳の中で、私達の日常のすべてを司っています。この脳が80%完成する3歳までにぜひ脳をバランスよく育ててあげることで、その子の能力を最大限に発揮し、人生の土台を育ててあげられたら親としてお子さまへの最高のプレゼントですね。

妊娠中から取り組めるお腹の赤ちゃんとのコミュニケーション

最後に、妊娠中から取り組めるお腹の赤ちゃんとのコミュニケーションについてお話ししたいと思います。お子さまの脳は、お母さんのお腹の中に宿っている時から発達を始めています。妊娠5ヶ月くらいになると、お腹の赤ちゃんは外の音が聞こえはじめ、お母さまが聞いて心地よいと感じたものは快な感情として、不快だなと感じたものは不快な感情として、ホルモンを通じて胎児に伝わります。

そのため、妊娠中にお母さまがどのように過ごしているかということが、赤ちゃんの脳の成長においてとても重要になってきます。お母さまがストレスを抱えず、幸せな気分で過ごしていると、βエンドルフィン(別名「幸せホルモン」)が分泌され、胎盤を通して赤ちゃんに流れ込みます。お母さまが見ているものはホルモンを通じてお腹の赤ちゃんも見ています。嫌な声だと思った人に関しては、産まれた後赤ちゃん自身もその声を不快と感じると言われています。

私の体験談をご紹介します。長女を妊娠中、私はニットサロンを毎日開催し、様々な毛糸を触り、作品制作に励む日々を過ごしておりました。大好きな毛糸に囲まれて過ごす日々。ストレスもなく楽しく心地の良い時間を多くの生徒さんと過ごしておりました。さらに、出産直前に色彩検定の試験を受けており、そのための勉強をしておりました。長女を出産後、生後9ヶ月頃、娘が私の本棚から色彩検定で利用したカラーカードを見つけ出し、さぞ昔から見慣れていたものが見つかったような表情をしながら、楽しそうにカラーカードをめくり始めました。私は当時とても驚いたのを覚えています。

また、私自身が日々毛糸に触れ触感が鋭敏になっていたのか、娘の素材(特に気持ちのいいもの)に対する意識がとても高いのです。娘は産まれてからも色彩に関する意識がとても高く、カラーカードを遊び道具として微妙な色合いを見分けられるようになり、また絵の具遊びが始まってからは色を重ね合わせながら、その微妙な色を見つけ出す作業を行っているかのように、一心になって色を重ね合わせていました。

このように、お母さまの妊娠中からすでにお子さまの脳育が始まっています。妊娠している間、お腹の赤ちゃんはお母さまが見て触れ過ごしている時間を同じような思いで共有していますので、ぜひたくさん話しかけてあげてコミュニケーションをとってあげるといいですね。産まれてからの育児生活もとてもスムーズに進むことでしょう。

今回のコラムでは、脳の部位別から見た脳育効果や遊びをご紹介しましたが、次回4回目のコラムでは、遊びから見た脳育効果をご紹介し、100円ショップ等身近にあるものでできる脳育遊びをご紹介したいと思います。

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