こんにちは、はぐくみプラス島谷です。

臨床心理士であるyama先生による発達障害についてのコラムをお届けしています。
今回は第2回、自閉スペクトラム症についてです。

第1回:発達障害ってなんだろう?
第2回:発達障害の1つ、自閉スペクトラム症とは?←今回はこちら

ーーー

第1回からずいぶん期間があいてしまいました。申し訳ありません。

前回の記事を読んでくださった方も、今回初めてみてくださっている方もいるかもしれません。
発達障害をテーマにコラムを書かせていただいております。

前回、発達障害とは?ということで、発達障害の概要や考え方についてお話をしました。
今回は、前回紹介したいくつかの発達障害の中から、自閉スペクトラム症の特徴について少し詳しくみていきたいと思います。

まず自閉スペクトラム症の特性として対人関係の難しさやことばやコミュニケーションの発達の遅れ特定のものへのこだわりの強さや感覚の偏りの大きく2つがあります。

具体的にはどんな特徴があるでしょうか。

気持ちを人と共有することの難しさ

たとえば...
・視線が合いにくい
・人よりも特定の物に興味を持ちやすい
・言葉が出るのが遅い


 

他者への関心を持ちにくく、視線が合いづらかったり、名前を呼んでも反応がなかったりする等、興味や関心を共有しようとする気持ちが弱いことがあります。
言葉がしゃべれない赤ちゃんでも、自分が好きなものをお母さんにもみてほしい、一緒に共感してほしいという思いを持ち、指をさしたり、声を出したりして知らせようとしますが、そういった行動が出にくいことがあります。
言葉が出てくるのが遅い場合も多く、言葉が出はじめても、人に呼びかける言葉(ママ、パパなど)よりも、自分の興味のある物の名前(トラック、しんかんせんなど)の方が出やすいこともあります。

はっきりと示されていないことを感じ取ることの難しさ

たとえば...
・状況の読み取りが苦手
・相手の気持ちを考えるのが苦手

その場の状況を雰囲気で理解したり、相手の表情から気持ちを汲み取ったりする等、目でみてはっきりとわかる情報がないものや、言葉で表現されていないことを感じ取るのが苦手な子もいます。
そのため、場面に応じて声の大きさを変えることができず、騒いではいけない場所で大声でしゃべり続けてしまったり、相手に直接伝えるべきでない事柄を思ったままに伝えてしまうといったことがおこりやすくなります。

新しい場面や予想外のことに適応することの難しさ

たとえば...
・初めての物事が苦手
・急な予定変更が苦手
・自分なりのこだわりがある

自分なりのルールや決まりを作り、それが崩されるのをとても嫌がることがあります。
自閉スペクトラム症の特性を持つ子供たちは、新しい場所や初めての人、予想外の出来事にワクワクするよりも、緊張したり不安になったりする気持ちが強いと言われています。
しかし、日々の生活は毎日違っていて、特に幼い頃は新しいことの連続です。自閉スペクトラム症の特性を持つ子供たちは、その中で、“いつもと同じ”を作ることで安心感を得ようとしていると考えられています。

例えば、ある日、A君がおばあちゃんの家に行くとき、お家を出て、途中でコンビニに寄ってお菓子を買ってもらったという経験をしたとします。そうすると、A君の中では、おばあちゃんの家にいくときには、必ずコンビニに寄ってお菓子を買ってもらうということが決まりになります。
それが一度決まりになってしまうと、A君にとっては、コンビニに寄らないでおばあちゃんの家に行くことはもちろん、違う道を通って行くことさえも、“いつもと違う”となってパニックになってしまうことがあるのです。

また、予測できないことには、不安を感じやすいので、急な予定変更に上手く適応できずにパニックになってしまうなど、気持ちを切り替えて臨機応変に振る舞うことが苦手な子もいます。

様々な感覚刺激による影響を受けやすい

たとえば...
・特定の感覚に敏感だったり、鈍感だったりする
・特定の動作を好んで繰り返す(常同行動)
・偏食がある

感覚面での特徴がみられる場合もあります。
例えば、小さな物音にもすぐに気が付いて怖がったり、洋服の肌触りをとても敏感に感じ取って嫌がったり。少しの刺激で強い痛みを感じる子もいれば、反対に痛みに鈍感な場合もあります。
感覚の過敏さによって受けるストレスを和らげたり、安心感を得るために、クルクルまわったり、手をひらひらさせたりするなど、同じ動作を繰り返す子もいます。
食べ物についても、舌触りやにおいなどを嫌がり、食べられるものが限られたり、同じものばかりを食べ続けたりすることもあります。


さいごに

ここに挙げた以外にも特徴はいろいろありますが、自閉スペクトラム症の特性を持つお子さんがこれらの特徴全てに当てはまるとは限りません。
お子さんによって特性の現れ方は様々ですので、全く当てはまらない特徴もあるかもしれません。

この記事は就学前のお子さんを想定して具体的な例を挙げていますが、年齢によっても特性による困り感の現れ方は違ってくるでしょう。
また、今回挙げた特徴の中には、どんなお子さんでも「言われてみれば当てはまるかも?」と思うものがあるかもしれません。
前回からの繰り返しになりますが、これらの特徴にいくつ当てはまるかということよりも、お子さんが持つ特性によって、お子さん本人や周囲の大人がどのくらい困っているかという視点が大切です。

それでは、今日はここまで。
次回は、注意欠陥多動性障害(ADHD)、学習障害(LD)の特徴についてみていきたいと思っています。

参考文献:発達障害の子どもの心と行動がわかる本 田中康雄(監修)

  • カルシウムサプリ
  • DHAサプリ

人気の記事