ひとつ前のコラムで“黄体機能”と女性の生殖機能との関わりを学びました。
月経→排卵→妊娠と、ホルモンリレーを円滑につなぐためには「ホルモン」の活躍なくして不可能である、ということがわかりましたね。
女性の身体を理想的な状態に整えるために、黄体機能を正常化する治療法や、生活していくための心構えを考えてみましょう。

黄体機能不全の治療法・治療薬

クリニックにて治療する場合、大きく分けて4種類の方法があります。
年齢や検査の数値、妊娠を望んでいるかどうか? により、薬の摂取方法や容量も変わってきますので、今回は主に黄体機能不全を改善して“妊娠を希望する女性”への治療法を見てみましょう。

クリニック治療の4種類は以下の通りです。

①処方されたを経口摂取、つまりごっくんと薬を飲み込む方法での治療。
膣用坐剤という座薬のような感覚の使用法で、指定された時間に自分で膣に薬を挿入する方法。
③特殊なテープを皮膚にピタッと貼り付けてホルモン補充する貼り薬
④指定された日に通院し、腕やお尻などへ薬を筋肉注射する治療法。

薬を飲む治療と注射は一般的ですが、貼り薬や膣剤はどんなものか知りたいですね。
薬の種類や飲み方、使い方、痛みの有無や副作用について、詳しく見てみましょう。

参考:はらメディカルクリニック
https://www.haramedical.or.jp/content/timing/000024-2
https://www.haramedical.or.jp/content/yakuhin/000177-2#outai

薬の特徴・期待される効果・副作用

黄体機能不全の治療は【プロゲステロン製剤】を用いて行うのが主流です。
妊娠を希望する場合の治療は“排卵誘発”へとつながっていきますので、黄体機能を改善しつつ妊娠を目指していくよう治療計画が立てられます。プロゲステロン=黄体ホルモンを補充することでホルモンバランスを整え、女性機能を正常化してく効果が期待されるのです。プロゲステロンをどのようにして身体に取り込むか、数種類の方法があり症状や改善の目的などにより、ドクターが選択します。

飲み薬(内容薬:錠剤)

ルトラール・デュファストン・プロベラ・ヒスロンなど。ジェネリック(後発品)も流通しているので、その他の名称のお薬もあります。
飲み薬なので通院の頻度も少なく、注射に比べると作用もゆっくりのため、最初は飲み薬から治療がスタートする場合が多いです。飲み方は1日1~3回。飲み忘れがあっても次にまとめて飲むのは避けます。

主な副作用は吐き気や頭痛、腹痛や胸のハリなど。かなり稀ですが、血栓症や肝機能異常、発疹が起こることがあります。副作用が酷い場合は服用を中止し、病院へ連絡しましょう。

黄体ホルモンを補う注射

不妊治療の現場では薬につづいて注射による治療が行われています。クリニックを受診し、排卵期や排卵後のタイミングをエコーなどで確認。数日おきに通って排卵前後に注射します。

持続性黄体ホルモン製剤の種類は、プロゲデポー筋注・プロゲホルモン筋注・ルテウム注など。黄体ホルモンそのものの補充ができる注射で、“子宮”に作用し子宮内膜を厚くします。加えて体温を上昇させてしっかりと高温期を作り出し、月経周期を整え、妊娠しやすい身体へと導いてくれるのです。

胎盤性性腺刺激ホルモン(hCG)の注射もあります。
働きかける場所は“卵巣”で、刺激をあたえることにより卵胞ホルモンと黄体ホルモンの分泌を促進。高温期の維持と排卵を誘発する効果があり、黄体ホルモンをたくさん分泌するように促すのがhCGの特徴です。不妊治療の現場ではよく耳にする注射で、排卵誘発剤の代表格。

すべて筋肉注射なので腕やお尻に注射。針を刺す時に痛い+薬液がトロっとしていて量も多めなので注入する時に痛い、という我慢の注射です。月経サイクル1周期中に数回打つので、場所を毎回左右で変えるなど、ローテーションをおススメします。
主な副作用は吐き気や頭痛、腹痛や胸のハリなど…と内服薬と似ていますが、注射のほうが副作用を感じる割合が高めです。
hCGはhMG(下垂体性腺刺激ホルモン)と合わせて本格的に排卵をコントロールする場合、OHSS(卵巣過剰刺激症候群)を起こしてしまうリスクもあり、しっかりと経過をみながら治療していきます。

膣用坐剤(外用薬)

プロゲステロン膣坐剤・ルテニウム膣用坐剤など。
手を清潔にし専用のアプリケーターを用いて、1日2回(朝・晩)膣内に投与。膣坐剤のイメージは難しいと思われがちですが、挿入の角度のコツを掴み、座薬同様しっかりと挿入することを守ればすぐに慣れます。坐剤挿入後はおりものに備えて、おりものシートを利用しましょう。
副作用は吐き気や頭痛、腹痛や胸のハリなど。処方の際にしっかりと確認が必要です。

貼付剤(身体に貼りつける薬)

エストラーナテープ・メノエイドコンビパッチなど。
子宮の内膜をフカフカにしてくれるお薬。直接的に黄体機能を改善というわけではなく、黄体機能が弱まっている場合の妊娠のお手伝いをしてくる役割です。ホルモンの働きがうまく連動していくことで、妊娠の確立を高めていきますので、黄体期以外にもホルモンを補充していくといいのですね。

女性ホルモンを皮膚から補うテープ型で2日毎に下腹部やお尻に貼付します。背中に貼ってしまうと血中濃度が高くなり過ぎてしまうので、間違えないように注意が必要です。かぶれを防止するために、少しずつ貼る場所をずらしましょう。

ゲルタイプもあり、どちらも血液中にエストラジオール(エストロゲンの主要成分)を浸透させていきます。妊娠を希望する女性に限らず、更年期障害やそれに伴う骨粗鬆症などの改善に活躍しているお薬です。
副作用は胸のハリや不正出血、貼ったところのかゆみなどがあります。

参考:いしかわクリニック
http://www.ishikawa-doc.com/sterility/tyusya.html
参考:西山産婦人科
http://www.nycl.jp/ippan/index02.html

黄体機能不全と漢方薬

“漢方”と聞くとどんなイメージでしょうか。
ゆっくり作用する・副作用が少なく身体に優しい・粉なので飲みにくい・苦い…。妊娠に絡むさまざまな症状は、“心の温度”も大切です。「気の巡り」を読み取りながら、東洋医学のいいところもぜひ取り入れていきたいですね。黄体機能不全は“漢方治療”も歴史ある治療法として人気です。

四物湯(しもつとう)
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
温経湯(うんけいとう)
参茸補血丸(さんじょうほけつがん)

これらを黄体期(高温期)に摂取すると、黄体ホルモンの補助となるような働きをしてくれるため、身体がしっかりと温まります。
精力剤としても有名な、海馬補腎丸(かいばほじんがん)という漢方は動物性生薬を含んでおり、効果も高いようです。

漢方の世界には“補腎”という言葉があります。“腎”とは身体の働きや機能を指し、補腎とほその働きを補うこと。
身体を芯から温め生命力を高めていくことで、妊娠へ導くという治療法です。

気の巡りを整えるために“逍遥丸(しょうようがん)”をプラスすることも。簡単に手に入るようになった漢方薬ですが、効果効能、飲み合わせなど専門の知識を要し、正しく飲まなければ逆効果になることも。服用を考える場合、漢方薬局などで専門家に体質を判断してもらうようにしましょう。

参考:こまえクリニック
http://www.komacli.com/hakarame/hakarame06.html
参考:乾マタニティクリニック
http://www.inui-mc.com/Sterility/clinic.html

更年期と黄体機能不全の関係

初潮が人それぞれのように閉経にも個人差がありますが、平均すると50歳前後といわれています。
「更年期」とは閉経が近づくと誰しもに訪れるものです。ホットフラッシュと呼ばれる突然の発汗や抑えようのないイライラ、身体は重く倦怠感が付きまとう…。そんな症状は“ホルモンの減少”が引き金です。

更年期はホルモンの減少がきっかけで卵巣の働きが弱まり、排卵がストップすることからはじまります。排卵が無いということは高温期が無いということ。つまり“更年期”と“黄体機能不全”の症状は似ているのです。年齢が若いと、症状のみでは黄体機能不全なのか若年性更年期障害なのか判別が難しいので、月経異常を感じたら早めに受診しましょう。

参考:茶山町レディースクリニック
http://www.chayamachi.net/medical-courses/menopause.html
参考:的野ウィメンズクリニック
https://www.matono-womens.com/treatment/kounenki/k_chiryou

自己管理でホルモンコントロール

泣いても笑ってもホルモンには勝てないこと、理解できましたね。
いつも同じではないとわかっているつもりでも、排卵がない周期があったり不正出血してしまったりすると、自分の身体に何が起こっているのか心配です。不安な症状が出て受診しても「原因はストレスかもですね」なんてドクターに言われたら困ってしまいますね。
薬での治療も大切ですが、一生お薬に頼るわけにはいきません。
葉酸・鉄分・ビタミン・マカ・ザクロ…美容と健康を保つために必要な成分とは知りつつも、継続的に摂取することは難しいと感じてしまうでしょうか。
女性ホルモンの働きを活性化させてくれる成分を食べ物やサプリメントから摂取する・しないは、自分の意志で選べる時代です。
身体が喜ぶ成分をしっかりと補い、自分自身が持っている”ポテンシャル”を最大限に引き出し、ホルモンの働きを活性化させてみてください。

妊娠しやすい身体に近づけることは、健康で艶やかな女性へとつながります。
自分へのご褒美が予防になり治療になる。
日々の暮らしに上質なサプリメントをプラスして、中から輝く女性を目指してみませんか。

参考:IVF大阪クリニック
https://www.ivfosaka.com/shinryo/supplement.html
参考:井上レディースクリニック
http://www.inoue-ladies.jp/infertility/treatment/

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