流産の症状は? 兆候はある?

流産」と聞くと最悪の結末を思い浮かべ悲しい気持ちになってしまいそうですが、詳しい知識を知らないまま怖がっている方も多いように感じます。
出血や腹痛があっても妊娠継続が可能な場合もあったり、反対に自覚症状がまったく無いのに流産と診断されてしまったりと、自分や身近な人が経験してはじめて様々な種類の流産があることを知る場合もあるようです。

流産についての正しい知識と情報、妊活中の女性にも妊婦さんにも知っておいて欲しいことがたくさんあります。

日本産科婦人科学会による流産の定義とは、“妊娠22週(赤ちゃんがお母さんのお腹の外では生きていけない週数)より前に妊娠が終わること”とされています。妊娠22週=妊娠6ヶ月で胎児は350g~450gくらい、それよりも前に赤ちゃんの成長が止まり亡くなってしまうことです。
妊娠した女性の約40%が流産しているとの報告もあるそうで、実は多くの女性が経験しているであろう疾患なのです。いくら数字や確率で“よくあること”と言われても、我が身に降りかかってくると簡単には受け止めることができません。

私自身も数回の流産と子宮内除去術という手術を経験していますが、明らかな兆候など何もなく検診の際に突然医師から流産の可能性を告げられた時は、まさに青天の霹靂でした。というのも腹部に強い衝撃が加わったり激しい出血がない限りすくすくと育つと思い込んでいたからです。
妊娠超初期(妊娠5週)の軽い出血くらいで何も自覚症状がなかったため、まさかその1ヶ月後に悲しい結末を迎えるなんて当時の私は想像もしていませんでした。

目を背けたくなりますが、命と向き合うために知っておくべき疾患です。
ゆっくり読んでみてください。

参考:日本産科婦人科学会
http://www.jsog.or.jp/modules/diseases/index.php?content_id=4

   

時期や年齢によって流産の確率も変わる?

妊娠の週数母体の年齢により、流産になってしまう確率は変化するのでしょうか。
なんらかの原因で赤ちゃんの成長が止まってしう現象は、妊娠12週未満の早い時期に起こることが多く、流産全体の8割以上を占めています。統計で見ると初期流産は妊娠全体の8~15%前後、6~7人に1人は経験する計算です。
数だけに注目するととても頻度が高いと感じ、恐怖をあおってしまうかもしれませんが、妊娠し出産することがたくさんの奇跡が重なっていることの証明と捉えることもできます。

年齢による流産率にも変化があり、20歳代…8~20%・30歳代…20~25%・40歳代…30%。
年齢が上がるにつれ卵子が老化し、受精後の細胞分裂に支障がでてしまうことも原因のひとつと考えられています。
また早期の流産で一番多いとされるのが赤ちゃん自体の染色体異常です。妊娠後の食事や睡眠、生活により流産となってしまう例はほとんどなく、受精した瞬間に決まっている場合が多いということなのです。

参考:的野ウィメンズクリニック
https://www.matono-womens.com/treatment/ninp/ryuzan

   

流産の種類

流産にも種類がありますが、まず、その原因により大きく下記の2つに分類されます。

人工流産

人工妊娠中絶と呼ばれる、妊娠22週未満に母体保護法指定医の処置による人工的な手法で妊娠を終わらせること。

自然流産

手術の有無にかかわらず、自然に起こる流産すべてのこと。自然に起こってしまうので、予防や治療の方法がない。
その原因のほとんどは受精時の染色体異常で、自然沙汰という自然現象である。

また、その「自然流産」に関して、その症状や進行状況につき次のように分類されます。

   

【状況による流産の種類】

稽留流産

母体内で胎児の成長が止まりってしまっているが、出血や痛みなどの自覚症状のない状態。妊娠8~9週を過ぎても心拍が確認されなかったり、もっと初期に見えていた心拍が無くなってしまったりという形で発覚。
何も徴候がないのに、エコーによる診察で突然告げられるためショックが大きい。

進行流産

出血が起こり、子宮内容物が外に出はじめている状態。子宮内容物が自然にすべて排出された場合は“完全流産”、排出がはじまっているが一部残存している場合を“不全流産”と分別している。
子宮内の状態により、その後の処置や手術の有無が決まる。

   

【流産に伴う状態による種類】

感染流産

細菌やウイルスに感染してまうことで起こってしまう流産。

   

【流産の回数による種類】

反復流産

流産を2回繰り返すことを“反復流産”と呼ぶ。約2~5%の頻度で起こる。

習慣流産

流産を3回以上繰り返すのが“習慣流産”。3回以上繰り返すのは1%程度の頻度のため、両親になにかしらの疾患が隠れている可能性が考えられる。両親の染色体異常が原因の場合もあるが、原因がはっきりしないことも多い。

   

【流産の時期による種類】

生化学的妊娠(化学流産)

受精したがその後の成長が進まず、妊娠超初期である4~5週に流産してしまうこと。出血するタイミングが月経周期に近いため、やや遅れてきた生理だと思うことも多いと考えられている。

参考:日本産科婦人科学会
http://www.jaog.or.jp/lecture/8-%E7%A8%BD%E7%95%99%E6%B5%81%E7%94%A3%E3%81%AE%E8%A8%BA%E6%96%AD/

   

手術が必要な流産とは?

稽留流産不全流産と診断されたら、手術が必要になることもあります。母体を感染症から守り、次の妊娠のために子宮内をきれいにする目的です。検診に行った時期や妊娠の週数、子宮内の状態により“子宮内除去術”という手術を行うか、自然に排出がはじまるのまで待つのかをドクターと相談し決めます。

手術の方法や時期、日帰りか入院かも状況により判断されます。心身ともに大きなダメージを受けてしまいますので、術後はしっかりと身体を休ませることが必要です。

参考:白山レディースクリニック
http://hakusanladies.com/pregnancy_outpatient/ryuzan/

   

妊娠を継続できる流産も

流産というと胎児の死を連想してしまいがちですが、妊娠を継続できる可能性がある種類もあります。
切迫流産”と呼ばれる、子宮内で赤ちゃんは成長しているけれど流産一歩手前の危険な病状です。
残念ながら妊娠12週までの流産予防に有効な処置や薬は、まだないとされています。最低限の動きだけにして、赤ちゃんを信じて安静にします。

参考:みずうち産科婦人科
http://www.mizuuchi.or.jp/gynecology/%E6%B5%81%E7%94%A3/

   

流産した妻に夫ができること

新しい小さな命を切望していた分だけ、命を失うことは辛く苦しいものです。
いくら原因のほとんどが“染色体異常が原因の自然沙汰”と言われても、せっかく授かれた命を簡単に忘れることなどできません。

夫は流産を体験した妻を前にした時、「かける言葉もみつからない」という思いを抱くだけしかできないのでしょうか。
一番そばにいて一番の理解者である夫こそ、張り裂けそうに痛む胸中を吐き出せる場所でいてください。前向きな気持ちになるのを急ぎ過ぎず、同じ痛みを受け止め合える存在であって欲しい…そう願います。
どんなに短期間であれ妊娠した喜びをなかったことにするなんて不可能ですし、そうする必要もありません。女性は心の痛みに加え身体へのダメージも抱えますので、夫には誰よりも近くで寄り添い互いの思いを語り合える関係でいて欲しいのです。

そして2人の心と身体が整った時、また同じ未来を目指せるようにゆっくりと見守っていて欲しいと願います。
女性は強い生き物ですが、本当に弱った時には男性のリードが必要不可欠。夫婦やパートナーとは、互いに心を裸にして解決策を見つけていける相手のはず。いい時もうまくいかない時も、一緒に泣いて語って、2人の結束を固める時です。

ゆっくりでも駆け足でも、光の射す方向を見つけられますように。

   

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