そもそも麻疹(はしか)って? 症状は?

麻疹(ましん)とは“はしか”ともよばれる感染症で、麻疹ウイルスに感染することで発症します。麻疹風疹ではウイルスが異なり、まったく別の疾患です。

感染力の強さが特徴で、空気感染飛沫感染接触感染と感染経路も多様なため免疫がないとほぼ100%発症してしまうほどの威力をもっています。ヒトからヒトへ感染し、潜伏期間が10~12日間ほどあるので、知らないうちに麻疹ウイルスが広まってしまう危険性もあるのです。

感染すると約10日後から発熱・咳・鼻水・目の充血といった風邪に似た症状が現れ、さらに2~3日経過すると39℃を超える高熱となり発疹が出ます。全身の免疫力が低下するため合併症が起こりやすく、肺炎・中耳炎・まれに脳炎や心筋炎を発症することもある恐ろしい疾患です。
合併症が無ければ7~10日で回復しますが、体力が落ちているのでしばらくは他の感染症に注意する必要があります。

一度感染して発症すると、その免疫は一生有効。麻疹に有効な治療法はないため、発症してしまったらツライ症状を軽減するための処置をしながら回復を待ちます。
唯一の予防法は麻疹ワクチンの接種予防接種を受けることがとても大切です。
一昔前までは“子供のうちにかかる病気のひとつ”と軽く考えられていましたが、命をも脅かす危険性もあることから“予防すべき病気”と認識が改められるようになりました。2000年代に入ってからも大きな流行があり、医学の進歩した現代でも油断ならない疾患なのです。

参考:厚生労働省
https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/518-measles.html
参考:東京都感染症情報センター
http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/diseases/measles/measlesqa/mashinqa1/

妊婦の麻疹は重症化も

妊娠中麻疹に感染してしまうと、流産早産を起こしてしまう可能性があります。危険なのは胎児だけでなく、母親が合併症を引き起こす恐れもあるので免疫がない場合は細心の注意が必要。
熱が続き高熱に変化し発疹が出たという場合や、麻疹に感染している人と接触があった際はすぐに産科のドクターに相談しましょう。
周産期医療という母体・胎児・新生児を守る観点からも“妊娠中の麻疹の危険性”が注目されるようになり、妊娠前の免疫・抗体検査が重要という認識が広まっています。

成人で発症してしまうと子供に比べ症状が重くなる場合が多いのですが、妊婦では免疫力が低下しているためさらに重症化してしまう可能性も高いのです。
妊婦で麻疹にかかってしまうと流産早産の確立が約30%と、とても心配な数値が出ていることからも、妊娠中には全力で感染を防ぐ必要があることがわかります。

参考:大阪府立母子保健総合医療センター
http://www.jaog.or.jp/sep2012/JAPANESE/MEMBERS/TANPA/H13/010910.htm

障害など、お腹の赤ちゃんへの影響は?

もし感染してしまった場合は、胎児にどんな影響が出る可能性があるのでしょうか。母体の感染の際に起こる可能性で、風疹のウイルスでは赤ちゃんの先天性異常や障害が心配されますが、麻疹ウイルスの感染での胎児への影響は少ないと考えられています。
やはり一番心配されるのは流産早産で、母親が麻疹に感染し発疹が出てから2週間が、もっとも注意すべき期間とされています。高熱発疹がある時はすぐにかかりつけの産科へ連絡し医師の指示を仰ぎましょう。

参考:あさぎり病院
http://www.asagiri-hp.or.jp/sinryouka/sanhuzinka/tokushoku/kansenyobou.html

抗体は? 接種経験は? 妊娠前に調べよう

妊活中の方は必見、妊娠中の方は産後の参考にして欲しいのですが、自分の身体に麻疹・風疹の抗体が存在しているかどうか調べることができます。検査方法は血液検査で、結果は約1週間でわかります。妊娠を望む際に夫婦でしっかりと考えて向き合って欲しいことのひとつですので、医療機関に相談してぜひ積極的に調べてください。

過去に麻疹にかかった経験があるのか、幼いころに予防接種を受けているのかを、自分自身の母子手帳の記録を振り返ってみたり家族に話を聞いたりして知っておく必要がありますね。
予防接種を受けたという方でも、年数が経過して効果が弱まっている場合やワクチンを2度摂取しておらず抗体が不完全な場合もありますので、妊活をはじめる際には抗体検査または再度ワクチンの接種をするようにしましょう。

過去に麻疹にかかったというはっきりとした記録が見つかれば、その免疫は一生続くといわれていますので予防接種を受ける必要はありません。

また記録も記憶も曖昧で、抗体の有無がはっきりわからない状態でも、再度ワクチンを接種することも可能です。妊娠を希望している女性とその夫を対象に、麻疹・風疹の予防接種費用を助成している市町村もありますので、お住まいの地域のホームページを一度検索してみてください。
予防接種を受けたら2ヶ月は避妊が必要です。妊娠を望む方にとっては足踏みのように感じられてしまうかもしれませんが、命を守るための大切な過程ですので、計画的に進めましょう。
現在妊娠中で予防接種が受けられないという方も、産後にワクチン接種することが望ましいですね。老若男女みんなでしっかりと予防することが何より大切です。

参考:厚生労働省
https://goo.gl/nax8Ns
参考:東大阪市
https://www.city.higashiosaka.lg.jp/0000012602.html

家族の理解と協力も必要

妊娠・出産を考えた時、一番重要なのは家族の理解と協力。妊婦さんひとりが気をつけるだけではあらゆる疾患を防ぐことは不可能です。風邪やインフルエンザ、胃腸炎に麻疹・風疹と、さまざまな菌やウイルスにさらされる危険性を可能な限り回避できますように。自分の行動や心がけで減らせる不安は、家族でしっかり協力し合いできるだけ排除したいですね。

妊娠を考えたら夫婦MRワクチン(麻疹・風疹ワクチン)の予防接種を。身近なところからはじめることで、妊婦さんに接触するすべての人が予防意識を高めて行けると信じています。

妊娠中の麻疹感染を防ぐために

麻疹(はしか)のおそろしさ、しっかりと認識できたでしょうか。麻疹はきわめて感染力の強い疾患です。同じ空間にいるだけで感染のリスクも高く、マスクや手洗いで予防することもできません。自分と新しい命を守る最善の方法は、予防接種です。もし麻疹が流行してしまうとワクチン不足が起きる可能性もありますので、早めの接種を強くオススメします。

現在妊娠中の方は生ワクチンの接種ができないため、麻疹流行のニュースにも気を付けましょう。麻疹の流行の情報は厚生労働省のホームページなどでも確認できますので、もしもの時は外出を控えたり人混みを避けるなどの対処が必要です。

免疫はママから赤ちゃんへの最初のプレゼント。家族の未来のためにキチンと考え、予防に努めましょう。

参考:国立感染症研究所
https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansen/392-encyclopedia/518-measles.html

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