感染ルートは? 症状は? 予防接種は? 風疹について詳しくおさらい

風疹(ふうしん)と聞くとどんなイメージが浮かぶでしょうか。
別名三日はしか・子供の頃にかかる病気・ブツブツ(発疹)が出る…など、印象は人それぞれかと思います。

風疹とは“風疹ウイルス”によって引き起こされる急性の発疹性感染症のことです。春先から初夏にかけて流行することが多い疾患で、平成25年にも局所的な流行がみられるなど医学が進歩した現代においても油断できない病気のひとつです。
飛沫感染=咳やくしゃみなどでウイルスが飛び散りそれが口や鼻などの粘膜に直接触れる・接触感染=ウイルスの付着した物品への接触、という経路でヒトからヒトへと感染していきます。2~3週間の潜伏期間があるためウイルス保持に気付かぬまま生活してしまい、一気に流行してしまう可能性もあり、局地的な流行が見られるのが特徴です。

感染し発症すると発熱発疹リンパ節の腫れといった症状が現れます。発熱に伴い発疹が出はじめ、顔~全身に広がっていき、後頭部や耳の後ろ、頸部のリンパ節の腫れが目立つ場合も。成人で発症すると高熱が出てしまったり発疹が長引いてしまたりと重症化する例も多く、脳炎などの合併症の危険性もあるため、軽視してはいけない病気です。

いちばん気を付けなければならないのは妊娠中の女性。妊娠20週頃までの妊婦が風疹ウイルスに感染してしまうと、胎児「先天性風疹症候群」を発症してしまう可能性があり、もし風疹が流行してしまったらとても不安な日々を過ごすことになってしまうかもしれません。

風疹は予防接種で防ぐことができる病気です。妊娠を望む男女ともがワクチン接種をすることが何より大切。感染予防に必要な免疫を妊娠前に獲得しておくことの重要性をしっかりと知っておきましょう。

参考:国立感染症研究所
https://www.niid.go.jp/niid/ja/rubellaqa.html

     

妊婦が風疹に感染したら、赤ちゃんへの影響は?

もし妊娠中の女性が風疹に感染してしまった場合は、妊娠の週数が早期であるほど影響が大きく、妊娠4~5週の時期であれば50%以上の確率で危険があるといわれています。
逆に週数が進み妊娠20週以降~妊娠後期での感染の場合その危険性はほとんどなくなるため、妊娠初期はとくに注意が必要です。

胎児にどんな危険があるかというと、心臓構造異常難聴(耳が聞こえづらい)・白内障(目のレンズが白濁しはっきりと見えない)・発達がゆっくりなどの障害が起こることがあります。
「先天性風疹症候群」と呼ばれ、母体と赤ちゃんの安全のために妊娠する前からその認識を広めるべく、自治体などでも活動が行われています。

参考:日本産科婦人科学会
http://www.jsog.or.jp/news/html/announce_20130625.html

     

風疹抗体検査はいつ受ける?

風疹に対する抗体がないかも…と不安な場合は、病院での血液検査で調べることができます。検査が必要な人は妊娠を希望する男女、検査のタイミングは「妊娠したいと思ったらすぐ」です。

検査を受ける場合は、過去に風疹にかかったことがないか・予防接種の記録がある場合はいつ頃何度ワクチン接種しているかを知っておく必要があります。自分自身の母子手帳の記録を振り返ってみたり、家族に病歴を聞いてみるなどして抗体の有無を確認するようにしましょう。
ただし過去に予防接種を受けたからと言って、現在抗体が残っているとは限らない年代の方がいます。抗体が完成するためにはワクチン接種が2回必要とされていますので、回数の確認も重要です。

平成2年4月2日以降に生まれた人は1歳と小学校入学前の2回、ワクチン接種を受けている場合がほとんど。それより前に生まれた人は受けていたとしても1回、さらに昭和54年4月1日以前に生まれた男性ではワクチン接種の機会がなく、十分な免疫を持っていないと考えられています。

自治体によっては風疹抗体検査の費用を助成・全額負担して、妊婦と赤ちゃんを守ろうという取り組みが進んでいます。
抗体のあるなしで不安になるより、パートナーと一緒に検査を受けてみるのが最善です。

参考:福岡市
http://www.city.fukuoka.lg.jp/hofuku/hokenyobo/health/kansen/husinkoutaikensa.html

     

気になる妊婦の抗体検査の数値について

抗体検査の結果、十分高い抗体価があることが確認できれば予防接種を受ける必要がなくなります。もし抗体価が低ければ(HI抗体価が16倍以下)すぐにワクチン接種を。検査結果で256倍以上の数値が出た場合は、風疹の感染が疑われますので医師による問診が必要です。

私自身も最初の妊娠の前に受けた検査ではクリアしていた数値が、約2年後の検査では16倍を下回っていて驚いたことを覚えています。昭和55年生まれ、記憶をたどると中学生の頃に1度だけ予防接種した記憶があるのみ。やはり1度の接種では抗体価が下がることがある、という認識が必要です。

風疹の予防接種は生ワクチンで、接種後の体内でワクチン用に弱められた風疹ウイルスが増え抗体を作り出します。接種時に妊娠していると胎内の赤ちゃんに感染する可能性があるため、2か月間は避妊をするように指導されています。

妊娠を急いでいたり、仕事でなかなか時間が裂けなかったりする際は、あえて抗体検査を受けずとも風疹ワクチンを接種することができます。
すでに免疫を持っている方が再度接種を受けたとしても、特別な副反応が起こることはなく、追加で予防接種を行うことで風疹に対する免疫をさらに強化する効果が期待されることも。
つまり妊娠を意識している世代はみんな知るべき・受けるべき注射なのですね。

参考:国立感染症研究所
https://www.niid.go.jp/niid/ja/rubellaqa.html

     

妊娠中に風疹を予防するには?

風疹予防にもっとも効果がある予防接種ですが、生ワクチンのため妊娠中は行えません。妊娠前に接種できなかった場合はどうしたらよいのでしょうか。

まず第一に夫や家族予防接種を受けてもらい、少しでも感染のリスクを減らすこと。外部との接触が多い方ほどウイルスを持ち込んでしまう可能性があります。

ニュースや厚生労働省のホームページなどで風疹の情報をチェックして、もし流行があるば“外出を控えて人混みを避ける”などの厳重な注意が必要です。とくに注意すべきは妊娠初期。つわりやホルモン変動による体調不良で、免疫が下がりやすい時期でもあります。さまざまな病原体やウイルスから、大切な赤ちゃんを遠ざけるようにしたいですね。

現在妊娠中の方は不安になってしまうと思いますが、産後にしっかりと抗体検査予防接種を受けると心に決めてください。

私には関係ない、なんて世界中の誰も思わなくなれば風疹の流行は防いでいくことができます。自分の赤ちゃんを守ることが、みんなの命を安全に導くのですね。
パートナーや家族としっかり話し合って、風疹に怯えずに済む環境を整えていきましょう。

参考:厚生労働省
https://goo.gl/TW67VR

  • オリゴ糖
  • 葉酸サプリ

人気の記事