貧血とはどんな状況? なぜ妊娠中は貧血になりやすい?

貧血とは、血液に含まれる赤血球ヘモグロビンの量が基準より少ない状態です。
WHO(世界保健機関)の基準では、ヘモグロビンの濃度が成人男子は13g/dl未満、成人女子や小児は12g/dl未満、妊婦や幼児は11g/dl未満だと貧血であると定められています。

赤血球に含まれるヘモグロビンは、身体に酸素を運ぶ大切な存在。これらが少なくなると身体に酸素がきちんと回らなくなり、酸欠状態になってしまいます。そのため、身体の疲労や立ちくらみといった症状が現れるのです。

貧血になる原因のほとんどは、鉄不足だといわれています。
は、ヘモグロビンの一部となる重要な成分。不足すると、ヘモグロビンが体内で生成されずに減少してしまうのです。鉄不足による貧血を「鉄欠乏性貧血」といい、女性全体の約1割が当てはまり、日本人の貧血理由の約7割ともいわれています。

そのほかでは、ビタミンB12葉酸の不足も貧血の原因です。
また、体の機能障害や病気などにより赤血球がうまく作られなくなったりして、貧血が起こる場合も。
貧血といっても、原因はいくつかあるんですね。

妊娠中の貧血を総称して、妊娠貧血といわれています。
妊娠貧血の主な原因は、血液を作る葉酸の不足酸素を運ぶ鉄分の不足。
妊娠すると、身体の中でたくさんの血液が循環するようになるため、血液の量が増えるメカニズムになっています。
しかし、葉酸や鉄分の摂取が少ないと、充分に血液が作られないことや、血液中の赤血球やヘモグロビンなどの成分が増えないという状態が起こるのです。そのため、お母さんの血液は薄まったまま循環し、貧血になりやすくなるとのこと。

また、赤ちゃんが成長に必要な鉄分を吸収することも要因の一つだと考えられていて、大きく成長する妊娠24~32週が貧血になりやすい時期です。

参考:洛和会音羽病院
http://www.rakuwa.or.jp/otowa/shinryoka/maternity/ninshin/attention.html

   

貧血になるとどんな症状が?

貧血の症状は、脳・筋肉・心臓などの酸素が不足している箇所によって違います。
それぞれの症状をまとめてみました。

脳が酸素不足の場合

・めまい
・立ちくらみ
・失神

筋肉が酸素不足の場合

・肩こり
・疲れやすい
・だるい

心臓が酸素不足の場合

・息切れ
・胸痛
・動機

そのほかには、爪が薄く割れやすくなる、唇が切れやすくなる、抜け毛が増える、肌が乾燥しやすくなるなどの身体の表面に出てくる症状もあります。
貧血=めまいや立ちくらみだと思いがちですよね。肩こり疲労も貧血による可能性があるのは知らない方も多いのではないでしょうか。
なかなか気づきにくい症状だからこそ、しっかりと心がける必要がありそうです。

また妊娠中だと、立ちくらみや頭痛、めまいや息切れの症状を感じることが多いそう。
立ちくらみやめまいによる転倒にはとくに注意しましょう。

参考:女子栄養大学
http://www.eiyo.ac.jp/recipe/sp/feature/view/vol:1/lesson:1/

   

貧血はどうしてダメなの?お腹の赤ちゃんへの影響

貧血はママお腹の赤ちゃん両方に良くない影響があります。

   

ママへの影響

貧血だとめまい、立ちくらみ、息切れなど普段の生活にいろいろ影響することだと思います。身体の疲労はつわりと間違いがちなので気を付けましょう。
また貧血により、陣痛が弱くなってお産が長引くことや、お産後に出血がだらだらと続くこともあるそうです。

   

赤ちゃんへの影響

ママが妊娠初期から中期に貧血だった場合、早産低出生体重児が生まれるリスクがどちらも1.2倍を超えることが、アメリカのハーバード大の研究により報告されています。
そして、ヘモグロビン濃度が6.0g/dL以下の重症貧血の場合は、流産してしまう可能性もあるそうです。
胎児のころに十分な鉄を蓄えられなかった場合、赤ちゃんが生後半年から1年ごろに貧血を起こすケースもあります。

ちょっとしためまいや立ちくらみだと気のせいだと感じる人も多いですよね。
実は、お腹の赤ちゃんがピンチを伝えているのかもしれません。
合図を感じ取れるよう意識しましょう。

参考:日本産婦人科・新生児血液学会
http://www.jsognh.jp/common/files/qa/1-1-4_201604.pdf

参考:西日本新聞
https://www.nishinippon.co.jp/feature/life_topics/article/251307/

   

貧血予防によい食べ物やおすすめレシピ

よい血液を作るために必要な鉄分葉酸は、実はいつも食べている食材にたくさん入っているのです。
それらの食材を使ったおすすめの貧血予防レシピを紹介します。

   

おすすめのレシピ

・ホウレンソウの卵とじ
ホウレンソウにも卵にも、鉄分と葉酸がどちらも含まれています。また、卵には血液が作られるサポートをするビタミンB12が配合。

・ツナのゴーヤチャンプル
ゴーヤには葉酸やビタミンC、ツナには鉄分や血液を作るビタミンB6やビタミンB12が含まれています。めんつゆで味付けすると簡単にできるそうです。

・鮭とキャベツの蒸しもの
鮭にはビタミンB12、キャベツには葉酸とビタミンCが含まれています。さっぱりとした風味なので、つわり中のママでも食べやすいです。

・あさりとブロッコリーのクラムチャウダー
あさりには鉄分とビタミンB12、ブロッコリーには葉酸・ビタミンC・ビタミンB12が含まれています。牛乳にはタンパク質とビタミンB12が配合されているなど栄養満点です。

・大豆とひじきと小松菜の炒め物
ひじきには鉄分、大豆には鉄分と葉酸、小松菜には鉄分・葉酸・ビタミンCが含まれています。お弁当にも入れやすい料理です。

・鶏モモとサツマイモの甘辛煮
鶏肉にはビタミンB6、サツマイモには葉酸・ビタミンC・ビタミンB6が含まれています。タンパク質も入っているのでエネルギー補給にも◎。

・フルーツパフェ
イチゴ、柿、オレンジには葉酸とビタミンCが含まれているので、特にオススメです。

参考:栄養女子大学
http://www.eiyo.ac.jp/recipe/sp/feature/view/vol:1/lesson:3/

   

出産後も鉄分不足対策を

これまで妊娠貧血についてお話してきましたが、産褥期にも鉄分不足になりやすいといわれています。
産褥期に鉄分が足りないと、貧血産後の出血身体の回復の遅れ、そして母乳不足を起しやすくなるのです。
また、鉄分不足は産後うつの原因の1つでもあります。
母乳をしっかり出すためや赤ちゃんをしっかり育てるために、普段の体調に戻るまでは、造血作用のある栄養を意識して摂ることが必要です。
もしも、食事でとるのが難しい場合は、葉酸や鉄分がしっかり入ったサプリメントで栄養を摂り入れるのもよいと思います。

貧血は、普段の生活で予防や改善することが可能です。
妊娠中や産後を安心して過ごすために、しっかりと貧血に備えましょう。

参考:冬城婦人科医医院
http://www.fuyukilc.or.jp/column/産前・産後の鉄欠乏性貧血への対応/

参考:健康日本21 推進全国連絡協議会
http://www.kenkounippon21.gr.jp/kyogikai/4_info/pdf/140226mental.pdf

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