切迫流産とは

心拍確認後の妊娠初期の時期に出血腹痛の症状が出た場合、流産の恐怖が頭をよぎります。
流産という言葉は最悪のケースを予想しがちですが、“切迫”が付くと意味が大きく変わってきます。切迫とは緊急事態が差し迫っていることを表しており、切迫流産とは胎児が子宮内に留まっているが流産の危険がある状態のことです。

妊娠12週までの切迫流産に対して予防となる治療や薬はないとされていて、多くのドクターは「安静」を指示します。子宮からの出血と下腹部痛が止まり胎児の成長が確認されるまで、基本的にはじっと待つのが一番の治療とされています。

出血や腹痛の症状があり切迫流産と診断されたとしても、まだ妊娠継続の可能性が十分ありますので慌てず深呼吸して心を落ち着かせましょう。

   

切迫流産の原因は?

切迫流産になってしまう理由としてさまざまな事が考えられますが、大きく分けると“母体側の原因”と“胎児側の原因”の2つに分けられます。

●胎児側・・・受精卵の異常(染色体異常・遺伝子病など)
●母体側・・・子宮の収縮・動きすぎ・感染症・絨毛膜下血腫・絨毛膜羊膜炎・子宮筋腫

感じ取ることはできなくても排卵~妊娠成立~胎児の成長、それは小さな奇跡の連続。
受精卵が子宮に到着し子宮内膜に潜り込み着床し、赤ちゃんを包みんでいる胎嚢が成長していく過程はとても不安定で、ちょっとしたことで出血が起こりやすい状態なのです。
母体のストレスも大敵で、出血や腹痛がある時は心身ともに安静にすることが何よりも大切なのです。

参考:まのレディースクリニック
http://www.yuhookai.jp/MLC09_QA_3.html

   

腹痛? 出血? 切迫流産の症状は?


切迫流産と診断されるきっかけとなる症状で一番多いのは“出血”です。

妊娠初期に出血したケースは多く、出血があっても赤ちゃんの成長が確認されれば問題ありません
はじめての妊娠だと微量の出血でも慌ててしまうのも当然ですが、できるだけ冷静に今の状態を把握することが先決です。夜中に病院に駆け込んでも対策はほとんどなく、安静を優先する場合が多いので、ほかにどんな症状があるかよく観察してみてください。出血の量や塊の排出の有無・下腹部痛や腰痛はあるか、あればどんな痛みなのか・下痢をしたり急につわりがなくなったりなどの変化はないか…など受診の際にドクターに伝える準備をしておきます。

人によっては出血や腹痛など自覚症状がまったくないまま妊婦定期健診で“切迫流産”と診断される場合もあるので、「この症状があったからこう」と自己判断することはできません。

妊娠初期は身体の変化に敏感になってしまいがちですが、何かしらのサインがある時はムリせずゆっくり行動することを心がけてくださいね。

   

切迫流産と言われたら

内診で出血を確認されると切迫流産と診断されますが、胎児の成長が確認されている場合は過剰に心配する必要はありません。
そのすべてが実際に流産に進行するわけではありませんので、落ち着いてドクターの話を聞くようにしましょう。

一番の治療法として「安静」を言い渡されるのですが、ドクターのいう安静とはどのレベル動かないことなのでしょうか。
トイレ以外動くなというものから、運動・性交渉・旅行などを避ければよいというものまで指示もさまざまなようです。

入院でなければ大丈夫と軽く考えたり、デスクワークだからと仕事を続けるのも思っている以上に身体を動かしています。可能な限り休職を申請し、自宅療養するようにしてください。

その際クリニックにて「傷病手当」の申請書を記入してもらうことができます。切迫流産の診断書を提出すれば、3日以上連続して仕事につくことができない場合に4日目以降~勤め先の健康保険から傷病手当金が支給される仕組みがあるのです。
やむを得ない状況にはこういった救済措置がありますので、とにかく“ムリをしないこと”が最優先なのです。

急な出血に焦り、何か少しでも出血を防ぐことができれば…と「」を希望する方もいるかもしれません。
子宮収縮を抑えるウテメリンは妊娠16週~37週未満の妊婦に処方されることがある薬で、妊娠初期の切迫流産には使用されません。
黄体ホルモンの補充にデュファストンを使うクリニックもあります。不妊治療や妊娠初期にも用いられる薬でお守りのような感覚で服用することもありますが、妊娠12週までの切迫流産に対して流産予防に有効な薬剤はないといわれています。

赤ちゃんの無事を願うあまり慌てて行動してしまいがちですが、車に揺られて夜中に病院へ駆け込むのも薬でホルモンを補うのも最善の対策とは言えないようです。温めてゆっくり休むようにしましょう。

参考:さめじまボンディングクリニック
https://bonding-cl.jp/teate/07.html

参考:的野ウィメンズクリニック
https://www.matono-womens.com/treatment/ninp/ryuzan

参考:日本赤十字社 葛西赤十字産院
http://katsushika.jrc.or.jp/info/yakuzai1504/index.html

   

切迫流産の流産リスクはどれくらい?


切迫流産の診断を受けるのは妊娠全体の15%~20%といわれており、その約半数の10%ほどが後に残念ながら流産となってしまいます。
確率だけで考えると不安を覚えてしまうかもしれませんが、奇跡の連続を経て妊娠成立したのですから自分と赤ちゃんを信じ、できるかぎり休息を取りましょう。それでももし望んでいた結果を得られなかったら、完全流産になるのを待つか妊娠を終わらせる処置(子宮内容除去術)を受けて子宮内を妊娠前の状態に戻します。

とても苦しいですが静かに受け入れ、気になることはしっかりとドクターに相談して繰り返さないための知識を集め、必要なら検査を受けてください。母体側のリスクを取り除けるケースであれば治療に向けて新たな一歩を踏み出せます。
強がったりごまかしたりする必要はありませんが、転んでもただは起きぬ精神で次のチャンスを掴むためにぜひ踏ん張って欲しいのです。

   

妊娠継続できた場合、胎児に影響は?

出血や腹痛が治まり胎児の心拍・成長が順調と確認されれば、無事“妊娠継続”となり期待に胸が膨らみます。危機を乗り越えホッとしたのも束の間、流産の可能性があったということは障害があるということなのでは…と過剰な心配を抱えてしまう方もいるようです。

流産の原因の第1位は“胎児の染色体異常”という事実が認識されるようになった反面、切迫流産になった胎児はダウン症などの障害を持って生まれる確率が高いなどという間違った情報も流れているせいで不安をあおる結果になっています。

また切迫流産を防ぐために服用した薬の副作用も気になるかもしれませんが、医師により処方されるお薬は妊娠中に飲むことが許されたものです。

大切なのは、気持ちと目線を前に向けてこれからのことを考えること。

切迫流産を経て無事出産にたどり着くまで、どうか楽しく明るい妊娠期を過ごせますように。根拠のない噂に心を支配されてしまうと、本来幸せに包まれるはずの妊娠期間をムダに過ごしてしまう羽目になりかねません。
不安な点はドクターに質問し、自分と赤ちゃんをしっかり信じて妊娠継続を素直に喜んでくださいね。

   

切迫流産はパパの理解と協力が一番大切!

クリニックで“切迫流産”と診断され「安静」を指示されたら、具体的にどう過ごせばいいのでしょうか。
安静=極力動かないことを指しますが、そのレベルもさまざまです。家事制限~家事禁止~絶対安静安~入院まで、ドクターから指示される制限の範囲を確認して厳守してください。

仕事を休む努力については上でも説明しましたが、自宅にて動かないようにすることは想像よりはるかに困難です。
床のほこりや溜まっていく洗濯物を見ないように過ごすのは至難の業。トイレ以外は動かないのが基本です。ちょっとだけ…のつもりの家事は身体に負担をかけているかもしれないのです。

こんな時はパパにおんぶで抱っこ、しっかり頼って甘えるのが正解。
仕事で疲れているのにかわいそう…なんて気持ちは置いておいて、今はお腹の赤ちゃんを最優先に考える時です。

ご飯を炊いて味噌汁を作る、それだけでも普段キッチンに立たない男性にはハードルが高いかもしれませんが、愛情を込めて料理することの大切さを知ってもらうチャンス。
家事を100%頼ることで、お互いに感謝しあえるきっかけになることでしょう。掃除や洗濯が完璧にできなくても目をつぶることも大事です。家の中のことは後回しにしてとにかくゆっくりと休む、それが一番の治療だと肝に銘じてください。

困ったときほど寄り添って助け合える、家族の温かさを噛みしめて自分をいたわってくださいね。

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