この記事の目次
カモミールティーってどんなハーブティー?
出産後のママのみなさん、最近こんなお悩みはありませんか?
・なぜか眠れない…
・イライラが止まらない
・子供の夜泣き対策をしたい
実はこれ、筆者が実際に悩んでいたことなんです。
この時期に役立ったハーブティーが「カモミールティー」でした。
カモミールは白く小さな花をつけるハーブの一種。
およそ4千年前から薬草として使われ、19世紀ごろ日本に伝わったとされています。
名前の語源「カマイメーロン」は「大地のリンゴ」という意味で、その名の通りリンゴにも似た香りは、みなさんも嗅いだことがあるのではないでしょうか?
この花から抽出したお茶がカモミールティーです。
現代でもスタバで商品化される程人気のハーブティーですから、人々に親しまれてきた歴史を感じますね。
味は「甘酸っぱい」カモミールティー
カモミールティーの味は「ほんのり甘くてちょっと酸っぱい味」が特徴です。
リンゴに似た香りもすることから「アップルティーに近い感覚」と思う方もいるようです。
ジャーマン種・ローマン種とは?
一般的に「カモミールティー」といえば「ジャーマンカモミール(ジャーマン種)」を使ったハーブティーを指します。
カモミールにはもう1つ「ローマンカモミール(ローマン種」というものが存在します。
リンゴに似たフルーティーな香りがするのはジャーマン種と同じですが、大きな違いは味。
ローマン種はハーブティーとして入れると「苦味」があるんです。
そのため、ローマン種は精油に使われることが多く、アロマとして楽しむことができます。
美味しく飲めるハーブティーは「ジャーマン種」と覚えてくださいね。
カモミールティーの効果・効能
産後のママを助けるカモミールティーは薬ではありませんから「効果・効能がある」と言えるものではありません。
しかし、医学が発展する以前から「薬草」として使われてきた歴史があります。
現代もなお愛されるカモミールティーには、下記のような作用が期待されてきました。
心地よい睡眠を促す
カモミールティーを飲むと、リラックス作用を感じる方が多くいます。
リラックス作用から眠気が促されるため「不眠」に悩む方にオススメされるようになりました。
「産後、細切れ睡眠の影響で眠れなくなってしまったけど、睡眠薬には頼りたくない」。
そんなママは、眠る前に1杯のカモミールを飲んでみてください。
その際は、ゆっくりと深呼吸をして、香りも味わってくださいね。
そうすることで、カモミール成分の力と一緒に「アロマの力」も借りることができます。
イライラを軽くする
カモミールティーに期待できるリラックス作用は、イライラの緩和にも役立つと言われています。
身体と心の緊張を解き、カッとなった神経の高ぶりを鎮めてくれるそうです。
育児のなかでは子供にイラっとしたり、パートナーにイラっとしたりする場面が、どうしてもありますよね。
筆者も怒りすぎて反省してしまうことが、しばしばあります。
「イライラしちゃだめだ!」と気持ちを切り替えたいときには、お湯を沸かしてカモミールティーを入れてみませんか?
夜泣きをやわらげる
カモミールティーは、赤ちゃんの夜泣き対策にも使われます。
日本ではまだ馴染みがないかもしれませんが、ヨーロッパでは赤ちゃんのために常備している家庭も多いとか。
赤ちゃんへ飲ませる年齢は1歳以降がオススメです。
規定の3倍以上に薄めて、よく冷ましてから飲ませるようにしましょう。
育児のドタバタの中、筆者も「少しでも眠るなら…!」と希望を託して飲ませていました。
寝つきの変化はよくわかりませんでしたが「飲ませたんだから、そのうち寝るだろう」と気楽に構えられるようになったのは、育児をする上でよい効果だったと思っています。
風邪を予防する
カモミールティーは身体を温める作用も期待できます。
そのため、冷え性を緩和したり、風邪を予防したりするために飲む方も多いんです。
また、カモミールティーの蒸気を鼻から吸うと、鼻づまり・花粉症の症状が軽くなるとも言います。
カモミールが「マザーズハーブ=母の薬草」や「植物のお医者さん」という二つ名で呼ばれるのも納得ですね。
血糖値を正常にする可能性に期待
医師たちがつくるオンライン医療辞典「MEDLEY」の記事によると、
“カモミールティーを飲むと、糖尿病の指標であるグリコヘモグロビン値やインスリン値が改善していました”
という結果を得られたそうです。
そのほか、胃痛やPMSにも役立つ
カモミールティーには、ほかにも下記のような、期待できる作用があります。
・カモミールのアズレン誘導体が働き、胃を正常に整える
・筋肉の緊張を緩和し、腹痛・胃痙攣・生理痛を緩和する
・PMS(月経前症候群)を緩和する
参考:ハーブのちから
http://an-herb.com/chamomile.html
参考:MEDLEY
https://medley.life/news/563b0580f95ea170177d4ec2/
妊婦にカモミールティーはNG?
こんなに効果・効能が期待できるなら、妊娠時から飲みたいと思うママもいるかもしれませんね。
しかし、妊婦さんにカモミールティーは禁忌。
飲むべきではないとされています。
というのもカモミールティーには子宮収縮作用があるからです。
とはいえ、カモミールティーは「薬ではない」ので、副作用と言えるほど激甚な作用はない、とも言われています。
飲む・飲まないの判断は、最終的には個人が判断することになります。
「飲みたいな」と思う方は、たとえば、主治医や助産師さんに相談し、飲むときは薄めて少量飲む・お腹の張りが気になるときは飲まない、など、自分の状態に合った選択をしてくださいね。
授乳中にカモミールはOK
カモミールティーにはカフェインが含まれていないので、授乳中の飲用は可能とされています。
なので、眠れない夜や胃が痛い日など、ちょっとツライけど薬に頼りたくない場合にオススメです。
キク科アレルギーの方はNG
カモミールティーの原料・カモミールは、キク科の植物です。
そのため、キク科のアレルギーがある方は絶対に飲用しないでください。
厚生労働省の関連サイト「「統合医療」情報発信サイト」には下記のように記載されています。
“カモミール製品を摂取したり接触したりするとアレルギー反応を起こすという報告があります。皮膚発疹、のどの腫れ、息切れやアナフィラキシー(生命にかかわるアレルギー反応)等を起こす可能性があります。
ブタクサ、菊、マリーゴールドやヒナギク等のキク科の近縁植物にアレルギー反応を起こす人は、カモミールにもアレルギー反応を起こしやすいようです。”
上記に当てはまる方は飲用しないように気をつけてくださいね。
参考:「統合医療」情報発信サイト
http://www.ejim.ncgg.go.jp/pro/overseas/c04/10.html
カモミールティーの美味しい入れ方
それでは、実際にカモミールティーをどのように入れるのか確認しましょう。
カモミールティーには「乾燥させた花」を使った茶葉と「生の花」を使った茶葉があります。
それぞれにふさわしい入れ方をすることで、異なる味を楽しめますよ。
【乾燥茶葉の美味しい入れ方】
1.沸騰させたお湯を注ぎ、ティーポットとカップを温める
2.ポットのお湯を捨てて、ポットにカモミールを入れる
(分量はティーカップ1杯に対し【小さじ1】が目安)
3.ポットに沸騰したお湯を静かに注いで、ふたをする
4.そのまま【5分間】蒸らす
5.カップを温めていたお湯を捨てて、カモミールティーをカップに注ぐ
(注意点)
分量と蒸らし時間は目安です。
味や香りをチェックして、お好みで加減してください。
カモミールは茶葉を漬けておくと苦味やえぐみが出てきます。
茶葉を入れたまま5分以上置かないようにしましょう。
【フレッシュ(生)茶葉の美味しい入れ方】
1.カモミールの花を摘む
(分量はティーカップ1杯に対し【花5~10個】が目安)
2.花が汚れていたら、水を張ったボールにザルごと花を入れて、振り洗いする
3.沸騰させたお湯を注ぎ、ティーポットとカップを温める
4.ポットのお湯を捨てて、ポットにカモミールを入れる
5.ポットに沸騰したお湯を静かに注いで、ふたをする
6.そのまま【3分間】蒸らす
7.カップを温めていたお湯を捨てて、カモミールティーをカップに注ぐ
家庭菜園が趣味の方はカモミールを育ててみませんか?
花が咲いたら、珍しい生茶葉のカモミールを味わうことができます。
参考:クックパッド
https://cookpad.com/recipe/3198095
カモミールティーのオススメアレンジ
お茶としてカモミールティーを飲むだけでは物足りない方に、オススメのアレンジやカモミールティーのブランドをご紹介します。
砂糖やハチミツと相性抜群!
「カモミールティーの酸っぱい感じが苦手…」という方は、砂糖やハチミツで少し甘みを足してみてはいかがでしょうか?
リンゴのような香りも手伝って、とても飲みやすくなりますよ。
ただし、1歳未満の赤ちゃんへ、ハチミツ入りカモミールティーを与えるのは絶対にやめてください。
ハチミツに含まれる菌のせいでボツリヌス症という病気になる恐れがあります。
【眠る前に】ミルクティーがオススメ
就寝前には、甘いカモミールティーへ温めた牛乳を足すのがオススメです。
眠る30分ほど前にホットミルクを飲むと、快適な睡眠に必要な「メラトニン」という成分が働いてくれると言います。
カモミール×ホットミルクで、最強に快適な睡眠を手に入れましょう。
【忙しいママに】ティーバッグタイプがオススメ
育児に仕事に忙しいと「ティーポットを出してカモミールティーを淹れるなんて考えられない!」というママも多いはず。
そんなママにオススメなのが、ティーバッグで売られているカモミールティーです。
カモミールだけが配合されたスタンダードなものから、レモングラスなどがミックスされたもの、バニラの香料がついたものなど、さまざまなハーブティーが発売されています。
有名なブランドは、トワイニング・リプトン・日東紅茶・メスマー・ポンパドールなど。
「はぐくみプラス」でもカモミールにハニーブッシュとルイボスティーをブレンドした“夜泣き応援ハーブティー”をご用意しています。
興味を持った方はぜひ一度、下記のサイトをご覧になってみてくださいね。
◆すやねむカモミール
https://www.hugkumiplus.net/chamomile/?ad_code=hpsc100008
産後のお悩み解決! 優しい香りでリラックス
いかがでしたか?
今回は、産後のママを助けるカモミールティーの魅力をご紹介しました。
「カモミール」の花言葉は「逆境に耐える」そして「苦難の中の力」。
ほんのり甘くて可愛らしいカモミールの強い力を借りて、育児がよりよいものになることを祈っています。
どうしてもツライ不調は、必ずお医者さんへ相談するようにしてくださいね。
そのほか、ハーブティに関する詳しい記事もご紹介しています。
ぜひご覧ください。
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