妊娠中に薬を飲んでも大丈夫?

妊娠前から持病の薬を常用している方や、妊娠に気が付く前に薬を飲んでしまったという方にとっては、とくに気になる疑問ではないでしょうか。
また、女性に限らず妊活中の男性の薬の服用は赤ちゃんに影響するのかも気になるところですね。

妊活中の男女が服用した薬の胎児への影響は一部の薬以外ではほとんどありません。
妊活中の男性の精子に対する薬物の影響が考えられる場合は、精子形成期間からして受精前3ヶ月以内に投与された薬と考えられます。しかしほとんどの場合、薬の影響を受けた精子は生殖機能を失うため、妊娠・出生には至らないそう。万が一影響があるような薬は、服用中または服用後3~6ヶ月は避妊をすることと記載されています。
心配であれば妊娠を希望されている方は、念のためパートナーである男性の薬の服用についても確認しておくことをおすすめします。

妊娠中の女性には飲んでいい薬とそうでない薬があります。
また、同じ薬でも飲む時期によっては危険度がまったく違い、特に危険なのは妊娠初期と呼ばれる4週目から15週目あたり。この時期は胎児の身体が作られる時期だからです。飲む薬によっては胎児の奇形の発生率を高めてしまう可能性も。
ではどんな薬をいつ飲めば胎児に影響はないのかなど、気になる妊娠中の薬について詳しく見ていきましょう。

     

薬が胎児に影響を与える時期

では薬は妊娠中の女性胎児にどのような影響を与えるのでしょうか。
前述の通り、妊娠中の薬の服用が最も危険なのは妊娠初期である4週目から15週目あたりまで。最終月経の始まった日を0週0日とするので、4週目というとだいたい次の生理予定日あたりを指します。この時期は胎児の体の形成が著しく行われるので、服用する薬によっては胎児の奇形の確立を高めてしまう危険があるため注意が必要です。

そして妊活中から、妊娠が確定する前までの時期。
もしかしたら妊娠しているかも?という、妊活中の方にとっては少しの体調の変化がとても気になる時期でもありますよね。
例えば、薬局で販売されている一般的な風邪薬などについては妊娠中の服用に影響はないと言われていますが、これも100%確実ではありません。妊娠初期の、胎児にとても大事な時期の薬の服用は奇形などのリスクをもたらす可能性がゼロとは言い切れないのです。もしも妊娠している可能性があるのであれば、万が一のことを考えて薬の服用は控えることをおすすめします。
しかし、どうしても体調がつらい時などは妊娠初期に関わらず、妊娠期間中は医師に相談し妊娠していることを伝えたうえで、薬の処方をしてもらってくださいね。

     

市販の薬は大丈夫?

前述の通り、医師から処方されたものではない市販の薬は妊娠中にはできれば控えることをおすすめしますが、妊娠前に常用していた薬が引き続き飲めるのかどうかは気になるところですね。
常用されることが多い一般的な市販薬について、その成分や体に与える影響などをいくつか見ていきましょう。

     

頭痛薬

これは、市販の薬の中でも常用している女性が最も多い薬ではないでしょうか。
頭痛薬に含まれる鎮痛成分は胎児に奇形などの悪影響を及ぼす可能性が高いといわれています。妊娠初期の頃には特に注意が必要。
しかし、妊娠中にも服用できる頭痛薬はあります。これはアセトアミノフェンという成分が入った薬で、胎児の奇形のリスクなどがほとんどなく、適切な服用量を守れば妊婦が飲んでも問題ないとされています。病院ではアセトアミノフェンを主成分とした、カロナールという薬が主に処方されます。
市販の薬にもこのアセトアミノフェンを主成分としたものが販売されていますが、自己判断での服用はなるべく避けたほうがよいでしょう。

私は片頭痛持ちで普段から頭痛薬を常用しており、妊娠中に片頭痛を起こすことも。医師に相談してカロナールを処方してもらい、服用していました。個人差があるとは思いますが、やはり市販の薬よりはやや優しい効き方です。
この薬は風邪の時にも処方されることがあり、産後の授乳期間中にも風邪や頭痛の時には服用していたのを覚えています。

     

風邪薬

特に妊娠に気が付く前の初期の頃には、風邪に似た症状が出ることが多く、風邪薬を服用してしまったけど大丈夫?などの不安な声をよく聞きます。
妊娠中に服用しても比較的安全とされているのは、解熱や鎮痛作用のあるアセトアミノフェン、咳を抑える作用があるデキストロメトルファン臭化水素酸塩、痰を切るアンブロキソール塩酸塩やカルボシステインを成分とする薬です。こちらも市販の薬に使用されているものもありますが、医師の判断を仰いだうえで服用するようにしましょう。
逆に妊娠中には絶対にNGな成分としては、解熱・鎮痛作用のあるイブプロフェンアスピリンが挙げられます。市販の薬の中にも含まれているものがあるため注意が必要です。

     

花粉症薬

花粉症の薬には飲み薬のほか、点鼻薬や目薬などがありアレルギー反応を抑える成分が含まれています。なかでもフェキソキナジン塩酸塩を含むアレグラ錠などは、過去の使用経験が蓄積されていて妊婦にも比較的安全とされており、症状がひどい場合は医師によって処方されることも。
市販薬にもありますが、これも医師に妊娠中であることを伝えたうえで処方してもらってくださいね。

     

便秘薬

こちらも女性にとっては比較的なじみのある薬ではないでしょうか。特に妊娠中は便秘に悩まされる女性が多いので、妊婦さんにとっては気になるところかもしれません。
便秘薬にも妊婦が飲める薬と絶対に飲んではいけない薬があります。飲んでいい薬は酸化マグネシウムやピコスルファートを主成分とする便秘薬で、マグミット錠やラキソベロンなどがあります。また、飲んではいけないとされる薬はセンナアロエが含まれる薬で、これらには子宮を収縮させる効果があるため早産や流産を引き起こす可能性も。そのため、妊婦禁忌薬にも指定されています。

普段から便秘気味だった私は、妊娠時にはかなり悪化してしまいました。恥ずかしながら、一週間お通じがないこともしばしば。妊娠中の便秘は想像以上に苦しく、いきむのもなんとなく怖い気がしてしまい、便秘日数を更新…これではさすがにまずいと感じて病院で医師に相談してラキソベロンという液状の便秘薬を処方してもらいました。これは飲み物に数滴たらして飲む便秘薬で、私には効果てきめんでした。妊娠中には何度も処方してもらったのを覚えています。

     

塗り薬

さまざまな種類の塗り薬がありますが、特に不安になってしまうのは強い効能のステロイドを含む薬でしょうか。
ステロイドとは副腎皮質ホルモンのひとつで、皮膚や体内の炎症を抑える効果があります。塗り薬として使用した場合、皮膚から体内に吸収されるのはごく少量で妊婦が使用してもほとんど影響はないとされています。
ただし、使用法や使用量については必ず医師に相談するようにしましょう。

     

サプリメント

体の栄養を補うサプリメントにも、妊娠中には飲んではいけないものがあります。
まずはビタミンA。ただし動物性由来のレチノールを含むもの。
次に薬効が期待されるハーブ。食べ物のスパイスとして使う分には問題はないとされていますが、サプリメントとしての服用は避けたほうがよいでしょう。ハーブのなかでも妊娠中の危険が報告されている主な成分はアロエ、サラシア、ダミアナ、モリンガ、フィーバーヒューなど。これらは早産や流産を引き起こす可能性が高いとされています。
最後に女性ホルモンを多く含む植物。大豆イソフラボンやチェストツリーなど。これらは妊娠中の女性ホルモンのバランスを急激に変えてしまうことがあるため控えるようにしましょう。

どの薬にも様々な効果効能副作用があり、特に妊娠中は胎児への影響も考えて一層の注意が必要です。
体調が悪く、どうしても薬が必要な場合には自己判断して市販薬を服用するのは控えて、必ず医師に相談の上処方してもらいましょう。

     

持病の薬は注意が必要

持病がある方の場合、長く薬を服用していたかたや妊娠中に服用できるのかどうかなど心配される方もいるかもしれません。
この場合、妊娠がわかった時点ですぐにかかりつけの医師に相談しましょう。持病の薬は服用をやめてしまうことで症状を悪化させてしまうことがあり、胎児に悪影響を及ぼすことも。
例として、ぜんそくの場合、発作を起こすと母体と胎児の血液中の酸素濃度が低くなることがあります。それが一因となって重症化すると妊娠高血圧症候群や早産、胎児の発育の遅れなどのリスクが。
自己判断によって薬をやめてしまうと重症化の恐れがあるため、持病があり薬を服用されている方は注意が必要です。

     

飲んじゃった! これはOK? 心配事や相談は?

妊娠がわかってからの薬の服用は、できる限り控えたほうが良いと思いますが、万が一妊娠がわかる前に飲んでしまった場合や持病の薬に服用についてなどは医師に相談するほかにも相談できる窓口があります。
厚生労働省の取り組みの一つとして行っている「妊娠と薬情報センター」です。
妊娠中の薬に関する不安や相談があれば、ぜひ活用してみてくださいね。

「妊娠と薬情報センター」 http://www.ncchd.go.jp/kusuri/process/

妊娠中には食べ物や飲み物、薬やサプリメントなど、口にするものはすべて胎児に影響はないかとても不安になりますよね。
特に薬の服用については妊娠中は極力避けたいものですが、どうしても体調が悪い時には我慢せずに薬の力を借りて体を整えるのも大事なことだと思います。つらい時は医師に相談して、妊娠中にも服用できる薬を処方してもらいましょう。
体が元気になれば自然と心も元気になります。
健康な心と体で、元気な赤ちゃんをはぐくんでくださいね。

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